新型エクストレイルはひどい?後悔の声が出る理由や魅力も解説!

Nissan

日産の看板車種であるエクストレイルがフルモデルチェンジを受け、T34型となってからしばらく経ちますが、ネット上では「新型はひどい」という極端な声がちらほら聞こえてきます。先代までの「タフギア」として泥にまみれても平気な道具感に惹かれていたファンからすれば、今回の進化は少し戸惑う部分が多いのかもしれません。実際に調べてみると、車そのものの出来栄えに問題があるというよりは、私たちが抱いていた「エクストレイルらしさ」と、新型が目指した「高級路線」の間に大きなギャップがあることがわかってきました。

今のエクストレイルは、e-POWER専用車となり、内装の質感も輸入車に負けないほど豪華になっています。それだけに、昔のような感覚で商談に臨むと「えっ、こんなに高いの?」と驚いてしまうのは無理もありません。新型エクストレイルは「ひどい」車ではなく、むしろ高級SUVとしての完成度は極めて高いものの、先代までの「安くてガシガシ使える道具」というイメージで購入すると、価格や燃費の面で期待とのズレが生じて後悔する可能性が高いといえます。この記事では、なぜネガティブな意見が出てしまうのか、その本当のところを詳しくお話ししていきます。

新型エクストレイルがひどいと言われる理由は?

新しいエクストレイルを検討している人が一番不安になるのは、やはりネット上で目にする否定的な言葉の数々でしょう。車に詳しい知人やオーナーたちの話を整理してみると、不満の矛先は「車としての性能」そのものよりも、もっと現実的なお財布事情や、先代とのコンセプトの違いに向いていることがわかります。これからお伝えする4つのポイントを知っておくだけで、自分にとってこの進化がプラスなのか、それとも受け入れがたい変化なのかがはっきりするはずです。

最上位グレードで500万円を超える価格設定

新型エクストレイルで最も衝撃的なのは、見積もりを取った瞬間に突きつけられる「500万円」という数字です。先代のT32型であれば、300万円台でそれなりの装備がついた四輪駆動モデルが買えたことを考えると、今回の値上がり幅は相当なものです。最上位のGグレードにサンルーフやナッパレザーのオプションを足していくと、諸経費込みで530万円を超えることも珍しくありません。この価格帯は、もはやトヨタのハリアーやクラウン、あるいは輸入車のコンパクトSUVが比較対象に入ってくる領域です。

正直なところ、エクストレイルに500万円以上払うという感覚に慣れるまでには、少し時間が必要かもしれません。実際のところ、車そのものの質感は格段に上がっているのですが、多くの人にとってエクストレイルは「300万円台で買える手の届きやすいタフなSUV」という認識が強かったはずです。この期待値と現実の価格差が、「高すぎてひどい」という不満に直結しています。かつての庶民派のイメージを期待していると、今の価格設定は大きな壁として立ちはだかることになります。

期待していたほど伸びない冬場の実燃費

e-POWERという最新のハイブリッドシステムを積んでいるのだから、さぞかし燃費が良いだろうと期待するのも当然です。しかし、実際のオーナーの声を聞いてみると、冬場の燃費の落ち込みにがっかりしている人が少なくありません。e-POWERはエンジンで発電してモーターで走る仕組みですが、冬場は車内を暖めるためにエンジンが頻繁に回るようになります。その結果、街乗りでリッター12キロから14キロ程度まで落ち込んでしまうこともあり、燃費重視で選んだ人にとっては「話が違う」と感じる原因になります。

ハイブリッド車といえば「ガソリン代が浮く」というイメージが強いですが、エクストレイルの1.5L VCターボエンジンは、燃費を突き詰めるというよりは、走りの質感を高めるための発電機としての側面が強いと感じます。実際のところ、トヨタのRAV4ハイブリッドなどが叩き出す圧倒的な低燃費と比較してしまうと、どうしても見劣りしてしまいます。燃費の良さだけを最優先にして、ガソリン代で車両価格の差額を埋めようと考えている人にとっては、この現実は少し厳しいものになるかもしれません。

タフな道具感が消えて高級路線に寄りすぎた

エクストレイルといえば、濡れたウェットスーツのまま乗り込める防水シートや、泥汚れを気にせず荷物を積めるラゲッジスペースが最大の売りでした。しかし新型では、内装に高級なスエード調の素材や本革が使われ、まるで高級セダンのような上品な空間に生まれ変わっています。これが「高級感があって素晴らしい」と評価される一方で、昔からのファンからは「気兼ねなく使えない」「これじゃない」という声が上がっています。

もちろん、防水シート仕様も用意されてはいるのですが、デザイン全体が都会的なラグジュアリー方向に振られているため、山道や海辺で泥だらけになって遊ぶ姿がイメージしにくくなっているのは確かです。実際のところ、日産はエクストレイルを「上質な大人のSUV」として再定義したかったのでしょうが、それが長年の「タフギア」信者たちには、個性が消えたように見えてしまったのかもしれません。高級になったことは進化ですが、使い勝手の面では、以前のような気軽さが失われたと感じる人がいても不思議ではありません。

発電用エンジンが回る時の音が意外と大きい

新型エクストレイルに積まれているVCターボエンジンは、発電専用とは思えないほどパワフルですが、そのぶんエンジンが回った時の音が気になるという意見もあります。特にバッテリー残量が少ない状態で力強い加速をしようとすると、エンジンが高回転まで回り、車内にその唸り音が響きます。モーター駆動の「静かな車」をイメージして乗り込むと、このエンジン音の介入が「うるさくてひどい」という評価に繋がってしまうことがあります。

意外なのは、静粛性にこだわった遮音ガラスなどが採用されているにもかかわらず、エンジン音が耳につくという点です。これはおそらく、普段が静かすぎるために、エンジンが回った時の音のギャップが強調されてしまうからではないでしょうか。実際のところ、高速道路の合流や登り坂では、それなりにエンジンの存在感を感じることになります。無音に近い電気自動車のような世界を期待しすぎると、この発電用エンジンの作動音は、思わぬ後悔のポイントになりかねません。

購入したオーナーが後悔しやすい3つの落とし穴

カタログスペックや試乗の短い時間だけでは見えてこない、実際に手に入れて日常で使い始めてから初めてわかる困りごともあります。新型エクストレイルは、そのサイズ感や座席構成、搭載されている機能の有無によって、生活スタイルとのミスマッチが起きやすい車でもあります。特に、以下の3つのポイントは「こんなはずじゃなかった」と後悔する声がよく聞かれる部分ですので、自分の日常に当てはめて考えてみる必要があります。

1. 車幅が広くなり自宅の駐車場が窮屈になった

新型エクストレイルの全幅は1,840mmあり、先代から20mm拡大されています。数字だけ見ればわずかな差に思えますが、日本の狭い住宅街や古い規格のコインパーキングでは、この2センチの差が決定的な使いにくさを生むことがあります。実際に購入した後に、「自宅の車庫に入れるとドアが十分に開けられず、乗り降りが一苦労だ」とこぼすオーナーもいます。

最近のSUVは大型化が進んでいますが、1,840mmという幅は、狭い道でのすれ違いでもそれなりに神経を使います。正直なところ、先代の感覚で運転していると、左側の感覚が掴みづらく、ホイールを擦りそうになる場面も出てくるでしょう。実際のところ、アラウンドビューモニターなどの運転支援機能は充実していますが、物理的な車体の大きさそのものは変えられません。自分の生活圏内にある道路や駐車場のサイズを、今一度シミュレーションしておくことが、日々のストレスを避けるための大事な確認となります。

2. 7人乗りモデルの3列目は子供でも狭すぎる

エクストレイルには3列シートの7人乗りモデルもラインナップされていますが、この3列目の居住性については、多くのオーナーが「実用的ではない」と口を揃えています。実際に座ってみるとわかりますが、足元のスペースはほとんどなく、体育座りのような姿勢を強いられます。大人が座るのはもちろんのこと、成長した小学生でも長距離の移動はかなり厳しいものがあると感じます。

「いざという時に便利だから」という理由で7人乗りを選ぶ人は多いですが、その「いざ」が年に数回あるかないかであれば、3列目を畳んだ際に出る段差や、2列目のスライド機能の制限といったデメリットの方が目立ってしまいます。実際のところ、ミニバンのような快適な多人数乗車を期待して選ぶと、確実に後悔することになります。7人乗りはあくまで緊急用の補助席と割り切り、普段は5人乗りとして使うスタンスでないと、使い勝手の悪さに不満が募るはずです。

3. プロパイロット2.0が選べないという誤算

日産の最新技術といえば、高速道路で手放し運転ができる「プロパイロット2.0」を思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、新型エクストレイルに搭載されているのは、ハンズオフ機能のない従来型のプロパイロット(1.5相当)です。同価格帯の日産アリアやスカイラインには2.0が採用されているため、「500万円も出したのに最新の自動運転技術が使えないのか」と落胆する声が聞かれます。

実際のところ、標準のプロパイロットでも十分に高性能で、高速道路での追従走行は非常に楽になります。ですが、日産の技術的なフラッグシップとしてのイメージを抱いて購入する層にとっては、この「手放し不可」という仕様は、少し物足りなさを感じる部分かもしれません。特に、最新ガジェットや先進機能を重視して車を選んでいる人にとっては、購入後に「アリアにしておけばよかった」という後悔に繋がる可能性があります。機能の細かな違いを理解しておくことは、満足度を維持するために欠かせません。

それでも新型が絶賛されるだけの圧倒的な魅力

ネガティブな意見が目につく一方で、新型エクストレイルを「最高のSUVだ」と評価する人が後を絶たないのも事実です。高価格化やコンセプトの変化を受け入れた人たちにとって、この車が提供する「走りの質感」や「所有する喜び」は、他の国産SUVでは決して味わえない高いレベルに達しています。実際にハンドルを握り、アクセルを踏み込んだ瞬間に、これまでの不満をすべて忘れさせてくれるような、この車ならではの強みをお話しします。

e-4ORCEによる吸い付くような走行性能

新型エクストレイルの真骨頂は、電動四輪制御技術「e-4ORCE(イーフォース)」にあります。前後のモーターを1万分の1秒という緻密さで制御することで、加速時やカーブでの姿勢を驚くほどフラットに保ってくれます。実際にカーブを曲がってみると、背の高いSUV特有の不快な揺れや外側への膨らみが抑えられ、まるで地面に吸い付いているかのような感覚で思い通りのラインをトレースできます。

この安定感は、運転している自分だけでなく、同乗者にとっても大きなメリットになります。急ブレーキをかけた時でも車体が前のめりになりにくいため、車酔いしやすい子供を乗せているオーナーからは「この車に変えてから子供が酔わなくなった」と絶賛されています。正直なところ、この魔法のような乗り心地を一度知ってしまうと、他のSUVの走りがひどく大雑把に感じられてしまうほどです。数値上の燃費よりも、こうした「走りの質」に価値を感じる人にとって、e-4ORCEは100万円以上の差額を払う価値がある技術だといえます。

輸入車に匹敵するタンカラー内装の質感

新型エクストレイルのドアを開けた瞬間、多くの人が「これ、本当に日産車?」と驚くのが、Gグレードに設定されたタンカラーの内装です。しっとりとした肌触りのナッパレザーと、美しい木目調パネル、そしてステッチの入り方に至るまで、その仕上がりはメルセデスやBMWといった欧州のプレミアムブランドと並べても遜色ありません。先代までのプラスチッキーな内装を知っている人からすれば、まさに隔世の感があります。

実際のところ、この内装を手に入れるためにエクストレイルを選んだというオーナーは非常に多いです。運転席に座るたびに贅沢な気分になれるこの空間は、日々の通勤やドライブを特別な時間に変えてくれます。高すぎると批判される価格の正体は、実はこの「内装のクオリティ」に大部分が反映されていると感じます。安っぽい車には乗りたくないけれど、輸入車を維持するのはハードルが高い。そんな層にとって、国産車ならではの安心感と最高級の内装を両立した新型は、まさに理想の一台となっています。

第2世代e-POWERの滑らかで力強い加速

アクセルを踏んだ瞬間に最大トルクが立ち上がる、電気自動車特有の力強い加速も新型の大きな魅力です。第2世代となったe-POWERは、発電用エンジンとして新たにVCターボを採用したことで、加速の伸びがさらに向上しています。高速道路での合流や追い越しも、ストレスなくスッと車体が前に出てくれる感覚は、重いSUVに乗っていることを忘れさせてくれるほど軽やかです。

意外なのは、これだけのパワーがありながら、アクセルを離した時の減速制御も非常に滑らかであることです。いわゆる「ワンペダル走行」に近い感覚で加減速をコントロールできるため、ブレーキペダルへの踏み替え回数が減り、渋滞や山道での運転疲れが劇的に軽減されます。実際のところ、ガソリン車のようなギクシャクした変速のショックが一切ないこの滑らかさは、一度味わうと病みつきになります。この「静かで力強い」走りの体験こそが、高額な購入価格を正当化してくれる最大の武器といえます。

1,500Wのコンセントが災害時やキャンプで役立つ

新型エクストレイルは、走る蓄電池としての機能も優れています。車内に1,500WのACコンセントを装備しており、キャンプ場で炊飯器やドライヤーを使ったり、災害時に停電が起きても家電を動かしたりすることが可能です。e-POWERはガソリンが入っている限り発電し続けることができるため、一般的なポータブル電源よりも遥かに長い時間、電力を供給し続けられます。

実際のところ、アウトドア好きのオーナーの間では、この「電源」があることでキャンプのスタイルがガラリと変わったという声が多く聞かれます。冬場に電気毛布を使ったり、本格的なコーヒーメーカーを持ち込んだりと、自然の中でも家と同じような快適さを楽しめるのはe-POWER搭載車ならではの特権です。また、万が一の震災への備えとしても、これほど心強い存在はありません。ただの移動手段としてだけでなく、生活を守るインフラとしての価値を備えている点は、家族を持つ人にとって大きな安心材料となります。

他社のSUVと燃費や性能を比較してみると

エクストレイルを検討しているなら、避けて通れないのがトヨタのRAV4やハリアーといった強力なライバルたちとの比較です。どれも素晴らしい車ですが、それぞれ得意とする分野がはっきりと分かれています。自分が何を最も重視するのかを整理するために、他社と比べることで見えてくるエクストレイルの立ち位置を客観的に見ていきましょう。

燃費性能ではトヨタのハイブリッドに完敗

燃費に関しては、やはりトヨタのハイブリッドシステムに軍配が上がります。RAV4ハイブリッドやハリアーハイブリッドは、どんな状況でも安定してリッター18キロから20キロ以上の実燃費を叩き出しますが、エクストレイルは前述の通り、そこまでの数字を出すのは容易ではありません。特に高速道路での巡航燃費においては、トヨタのシステムの方が効率が良く、ガソリン代の安さを最優先にするならエクストレイルは不利な選択となります。

実際のところ、e-POWERは「燃費を稼ぐための仕組み」というよりは「モーター駆動の走りを楽しむための仕組み」だと割り切る必要があります。年間の走行距離が2万キロを超えるようなヘビーユーザーであれば、トヨタ車を選んだ方が数年後の燃料代の差額は馬鹿になりません。燃費の良さを「経済性」として捉えるのか、それとも「環境への配慮」程度の認識に留めるのかで、この車への評価は180度変わってしまいます。

内装の豪華さと乗り心地ではハリアーに並ぶ

高級路線のライバルとして立ちはだかるのがハリアーですが、内装の質感については、新型エクストレイルは完全に肩を並べた、あるいは超えたといっても過言ではありません。ハリアーが伝統的な高級感を演出しているのに対し、エクストレイルはよりモダンで洗練された「今の時代の高級感」を提示しています。乗り心地に関しても、e-4ORCEの制御によって、ハリアーに負けないフラットで落ち着いた移動空間を実現しています。

意外なのは、エクストレイルの方がハリアーよりも後部座席の視界が広く、ファミリーユースでの閉塞感が少ないという点です。ハリアーはデザイン優先で窓が小さくなっているため、家族を乗せる機会が多いならエクストレイルの方が喜ばれるかもしれません。実際のところ、都会でのスタイリッシュさを重視するならハリアー、高い質感を持ちつつもどこか冒険心を忘れたくないならエクストレイル、という棲み分けになります。このクラスになると、どちらが良いというよりは、自分の好みの世界観にどちらが近いかの勝負になります。

雪道や悪路での安心感はライバルを凌駕する

「ひどい」というネガティブな声を一瞬で黙らせるのが、雪道やぬかるみでの圧倒的な走破性です。RAV4も優れた四輪駆動システムを持っていますが、エクストレイルのe-4ORCEは電気の力で瞬時に制御を行うため、スリップを感知してから対応するまでの速さが物理的なプロペラシャフトを介する車とは次元が違います。凍結した坂道での発進や、深い轍のある道でも、車が勝手に賢く判断してタイヤに力を配分してくれます。

実際のところ、冬に雪が降る地域に住んでいるオーナーたちの満足度は、他のSUVを寄せ付けないほど高いです。どんな過酷な状況でも「この車なら大丈夫」という絶大な信頼感こそが、先代から受け継がれたエクストレイルの真のアイデンティティだといえます。街乗りだけなら宝の持ち腐れかもしれませんが、趣味で雪山に行ったり、キャンプ場で荒れた道を走る機会がある人にとって、エクストレイルの四輪制御は最強の護身術となります。この安心感には、燃費の差を補って余りある価値があります。

後悔せずに購入するための賢いグレード選び

500万円近い買い物になるわけですから、グレード選びで失敗することだけは避けたいものです。新型エクストレイルはグレード間の装備差が大きく、安易に安い方を選ぶと後から「あの装備があればよかった」と後悔しやすく、逆に高い方を選ぶと「オーバースペックだった」と感じることもあります。自分の生活に本当に必要なものは何かを見極めるための、具体的な選び方のポイントをお話しします。

コスパ重視なら中間グレードのXで十分

「新型エクストレイルが欲しいけれど、500万円はさすがに…」という人にとって、最も現実的でバランスが良いのが中間グレードの「X」です。最上位のGと比較すると、内装の華やかさは抑えられていますが、e-POWERの走りやe-4ORCEの走行性能は全く同じものが手に入ります。プロパイロットや主要な安全装備も標準で備わっているため、車としての本質的な魅力はXグレードでも十分に味わうことができます。

実際のところ、ファブリックシートの方が冬場のヒヤッと感が少なく、手入れも気楽で「エクストレイル本来の使い方」には合っているという意見もあります。正直なところ、高級なナッパレザーや19インチの大径ホイールにこだわりがなければ、Xグレードを選ぶことで浮いた100万円近い差額を、家族での旅行や趣味の道具、あるいは数年分のガソリン代に充てる方が賢明な選択かもしれません。見栄を張らずに実利を取るなら、Xは非常によくできたグレードです。

長く乗るならナッパレザー仕様のGがおすすめ

一方で、この車を5年、7年と長く乗り続けるつもりであれば、思い切って最上位の「G」グレードを選ぶことを強くおすすめします。後から追加できないパノラミックビューモニターや、12.3インチの大型ディスプレイ、そして何より所有欲を完璧に満たしてくれる内装の質感は、長く所有する上での「飽き」を防いでくれるからです。中途半端なグレードを選んで、街中でGグレードとすれ違うたびに溜息をつくのは精神衛生上よくありません。

実際のところ、売却時のリセールバリューを考えても、装備が充実したGグレードの方が有利に働くことが多いです。500万円という価格に最初は躊躇しますが、日々の満足度と手放す時の価格まで含めたトータルコストで考えれば、Gグレードは決して「高いだけ」の選択ではありません。日産の最新技術と贅を尽くした空間を余すことなく楽しみたいなら、最初から頂点を目指すべきです。その方が、結果として後悔の少ないカーライフになります。

4WDが必要ない街乗り層には2WDという選択肢

エクストレイル=4WDというイメージが強いですが、実は新型には2WD(FF)モデルも設定されています。雪国に住んでおらず、ウィンタースポーツもしない、日常の移動がほとんど舗装された街乗りだけという人なら、あえて2WDを選ぶのも一つの賢い方法です。4WDモデルに比べて価格が30万円ほど安くなり、車体重量が軽くなるぶん、燃費もわずかに向上します。

「エクストレイルなのに2WDなんてもったいない」という声もあるでしょうが、実際のところ、今のe-POWERは前輪駆動だけでも十分に滑らかで力強く走ります。e-4ORCEの姿勢制御は失われますが、日常の速度域でそれを不満に感じる場面はそう多くありません。四輪駆動が必要な場面が人生で一度も訪れないのであれば、その分のコストをカットして、そのぶん内装を豪華にするなどの選択をする方が、自分の生活に即した合理的な決断といえます。

まとめ:新型エクストレイルに500万円の価値はあるか

新型エクストレイルが「ひどい」と囁かれる原因を振り返ってみると、その多くは価格の大幅な上昇と、燃費がトヨタ車に及ばないこと、そして先代のワイルドなイメージとの決別によるものでした。確かに、かつての「安くて汚れに強いSUV」を求めている人にとっては、今の都会的で高価な仕様は期待外れに映るかもしれません。しかし、実際にこの車が提供しているのは、クラスを超えた高級感と、電動化技術によって磨き上げられた異次元の走行性能という、新しい時代の価値です。

500万円という予算は決して安くはありませんが、欧州の高級SUVに匹敵する内装と、世界をリードする四輪制御技術e-4ORCEが手に入ることを考えれば、むしろコストパフォーマンスは高いといえる側面もあります。燃費の数字や先代の面影に縛られず、目の前にあるこの車の「走りの質感」に納得できるのであれば、新型エクストレイルは所有したことを誇らしく思わせてくれる素晴らしい一台になるはずです。自分がSUVに求めるものが「経済性」なのか、それとも「移動の質の高さ」なのか、その答えがはっきりした時、この車が自分にとっての正解かどうかがわかるでしょう。

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