レクサスディーラー営業職の年収は?高級ブランドならではの待遇を紹介

LEXUS

レクサスのショールームを外から眺めると、洗練された空間の中でスマートに立ち振る舞う営業スタッフの姿が目に留まります。トヨタブランドとは明らかに一線を画す高級感の中で、彼らが一体どれほどの報酬を得ているのか、転職を考えている人や自動車業界に興味がある人なら一度は考えたことがあるはずです。レクサスディーラーの営業職は、単なる車の販売員ではなく「セールスコンサルタント」という肩書きを与えられ、その年収水準も一般的な国産車ディーラーに比べて頭一つ抜けているのが特徴といえます。

現場の状況を詳しく探ってみると、レクサス営業職の平均年収は500万円から800万円程度というレンジに収まることが多く、成績優秀なトップセールスともなれば20代や30代で1,000万円の大台を突破することも珍しくありません。もちろん、その高待遇の裏側には高級ブランドを背負うプロとしての厳しい基準や、富裕層を相手にするがゆえの精神的なタフさが求められる側面もあります。華やかなショールームの裏側で、どのような給与体系が組まれ、どんな日常が待っているのか、調べてわかった現場の空気感を一つずつお話しします。

レクサスの営業マンって実際どれくらい稼いでるの?

高級車を扱う仕事だけに、お給料もさぞかし高いのだろうと想像してしまいますが、その中身を詳しく見ると基本給の安定感と歩合のバランスが絶妙に保たれています。レクサスの看板を背負うことで得られる報酬の正体を、まずは数字の面から紐解いてみましょう。

平均で500万から800万円はもらえる

レクサスの営業職として働く人の多くは、年収500万円から800万円という、一般的な会社員に比べてかなり高い水準の給与を手にしています。これは単に歩合給が高いからというだけでなく、レクサス店を運営する各販売会社の基本給設定が、トヨタ店などの一般チャネルに比べて高く設定されている傾向があるためです。トヨタブランドの営業マンが薄利多売で台数を稼ぐスタイルなのに対し、レクサスは一台あたりの利益が大きく、その分がしっかりと社員の給与に反映される仕組みが整っています。

正直なところ、地方のディーラーであってもこの水準を維持できているのは、レクサスというブランドが持つ圧倒的な集客力と利益率のおかげだと言い切って良いはずです。もちろん住んでいる地域や運営母体となる企業の規模によって多少の差は出ますが、それでも30代で年収700万円クラスに到達する人は決して少なくありません。生活の基盤となる基本給がしっかりしているからこそ、目の前のお客様一人ひとりに丁寧な「おもてなし」ができるという、心の余裕が生まれるサイクルが出来上がっているように感じます。

トップ層なら年収1,000万円を超える

レクサスの営業職の中でも、全国ランキングに名を連ねるようなトップセールスになれば、年収1,000万円の大台を超えることは当たり前の世界です。一台1,000万円を超えるフラッグシップモデルのLSやLXをコンスタントに販売し、さらに数多くの顧客基盤を抱えるようになると、インセンティブだけで基本給を大きく上回る報酬が積み上がっていきます。1,000万円プレイヤーという言葉は、レクサスの現場では決して手の届かない夢物語ではなく、努力の先にある確実な到達点として共有されています。

驚いたのは、こうした高年収を稼ぎ出す人たちが必ずしも強引なセールスをしているわけではないという点です。富裕層のお客様は一度信頼を寄せると、ご家族の車や社用車まですべて任せてくださることが多いため、一度築いたネットワークが数年後には巨大な報酬の源泉に変わっていくわけです。つまり、目先の売上を追うよりも、お客様との信頼関係を育むことが結果として年収1,000万円への一番の近道になるという、非常に健全でやりがいのある構造がここにはあります。

20代でも同世代より高い給与水準

新卒で入社したり、他業界から中途で飛び込んだりした20代の若手であっても、同年代の平均年収を大きく上回ることがレクサスでは可能です。入社数年目でも、年収500万円から600万円程度を稼ぐ若手は珍しくなく、早い段階から経済的な自立を果たせるのはこの仕事の大きな魅力といえます。トヨタグループという安定した経営基盤があるため、若いうちから住宅ローンの審査が通りやすいといった、目に見えないメリットを享受している若手社員も多いです。

現場の若手スタッフに話を聞くと、やはりレクサスという名前の力が大きく、新人であっても「レクサスの人」として一目置かれることが、成約のしやすさに繋がっていると口を揃えます。自分の実力以上の成果が出ることもあり、それがモチベーションとなってさらに高みを目指すという、ポジティブな環境が整っています。蓋を開けてみれば、営業職としての厳しさはもちろんありますが、それに見合うだけの対価が若いうちから約束されているのは、このブランドならではの強みと言えるでしょう。

役職が付くとボーナスの額が跳ね上がる

レクサスの営業職としてキャリアを積み、店長やマネージャーといった役職に就くと、毎月の給与だけでなくボーナスの支給額が劇的に増えていきます。レクサス店は一台あたりの販売価格が高いため、店舗全体の売上目標を達成した際の賞与への反映が非常に大きく、一度のボーナスで数百万円を手にする管理職も存在します。管理職になると個人の販売インセンティブは減りますが、それを補って余りあるほどの店舗評価が加算される仕組みです。

現場で第一線を走り続けるのも魅力的ですが、マネジメント層に回ることで、より高い年収レンジを目指せるキャリアパスが明確に用意されています。役職者になれば年収1,200万円から1,500万円といった、大手企業の役員クラスに匹敵する報酬を得ることも不可能ではありません。長く勤めれば勤めるほど、レクサスという組織の中で自分の市場価値が高まり、それがダイレクトに銀行口座の残高に反映される。そんな実力主義と安定性が同居した給与体系が、多くの営業マンを惹きつけてやまない理由の一つです。

給料の上乗せが決まる3つの仕組み

基本給が安定しているとはいえ、営業職である以上、インセンティブ(報奨金)が年収を左右する大きな鍵を握っています。レクサスのインセンティブは、単に「車を売った台数」だけで決まるほど単純なものではありません。

1:車両販売台数に応じた報奨金

インセンティブの柱となるのは、やはり車両を一台販売するごとに発生する報奨金です。レクサスの場合、車種によってその額は異なりますが、数千円から数万円が成約のたびに積み上がっていきます。特にニューモデルの発表時期などは、注文が殺到するため、この報奨金だけで毎月の給料が数十万円単位で上乗せされることも珍しくありません。一台売る重みがトヨタ店とは異なるため、一回の成約が自分の生活を豊かにしてくれるという実感を強く得られます。

面白いのは、単に台数を売るだけでなく、下取り車の確保や特定のオプション装着などが加点対象になるケースがあることです。販売会社によってルールは様々ですが、利益率の高い商談をまとめるほど、営業マンへの還元も大きくなるのが定石です。お客様に最適な提案をし、喜んでいただいた結果が、そのまま自分のインセンティブとして返ってくる。そんなシンプルな仕組みが、日々の忙しい業務を支える原動力になっているのは、どの店舗でも共通した風景といえます。

2:点検や車検の入庫でもらえる手当

レクサスの営業職が安定して稼げる理由の一つに、車両販売以外のアフターサービスに伴う手当が充実していることが挙げられます。一度車を購入いただいたお客様が、定期点検や車検で店舗を利用してくださるたびに、担当営業にも一定の手当が支給される仕組みです。レクサスは「レクサスケア」という手厚い無料メンテナンス期間があるため、お客様の入庫率が極めて高く、これが営業マンにとっては安定した「ストック型」の収入源となります。

売って終わりではなく、その後のメンテナンスでお客様をサポートすることが、そのまま自分の給料の安定に繋がるわけです。実際に長年勤めているベテランほど、過去に販売したお客様からの車検入庫が積み重なり、新車を必死に売らなくても一定以上の年収が保証されるという状態になります。正直なところ、このアフターフォローによる積み上げがあるからこそ、不況などで新車が売れにくい時期でも、レクサスの営業マンは極端に年収が下がることなく平然としていられるのです。

3:保険の契約数で稼ぐインセンティブ

車両本体だけでなく、自動車保険の契約も営業マンの大切な収入源となっています。レクサスオーナーの多くは、万が一の際の対応をすべてディーラーに任せたいと考えているため、新車購入時にそのまま保険に加入してくださる確率が非常に高いです。保険の新規契約や毎年の更新手続きをサポートすることで、保険会社からの手数料の一部が営業マンに還元される仕組みが整っています。

高額な車両を扱うため、保険料も必然的に高くなり、その分インセンティブの額も馬鹿にできません。一台の商談で車両の利益、ローンの手数料、そして保険の手数料という三階建ての報酬を得ることができるのが、レクサス営業の醍醐味です。保険の知識を磨き、万全の補償内容を提案することは、お客様の安心を守るだけでなく、自分の専門性を高めて年収を底上げするための外せないポイントとなっています。車というハードだけでなく、安心というソフトを売ることの重要性が、給与明細の数字からも見て取れます。

高級ブランドならではの手厚い福利厚生

年収の高さもさることながら、福利厚生の充実ぶりもレクサス店で働く大きな特権です。トヨタグループという盤石な後ろ盾があるからこそ、日々の暮らしの安心感は他の中小ディーラーとは比べものになりません。

トヨタ系ディーラー共通の安定した制度

レクサス店を運営しているのは、各地のトヨタ販売会社ですが、その福利厚生はトヨタグループの基準に準じており、極めて高い水準にあります。各種社会保険の完備はもちろんのこと、退職金制度や企業年金、さらには住宅手当や家族手当といった諸手当が手厚く用意されています。これにより、額面上の年収以上に、実際に自由に使えるお金や将来への備えが充実しているのが、レクサス営業職の隠れた強みです。

特に大手販社の場合、有給休暇の取得推奨や育児・介護休業の整備など、ワークライフバランスの改善にも積極的です。昔ながらの「足で稼ぐ根性営業」というイメージからは想像もつかないほど、現代的でクリーンな労働環境が整いつつあります。安定した雇用環境の中で、腰を据えて長く働きたいと考えている人にとって、トヨタという巨大な看板の下で働ける安心感は、何物にも代えがたい価値があるはずです。正直なところ、年収の数字だけを見て転職を決めるよりも、こうした制度の充実度に目を向ける方が、結果的に幸福度は高まると感じます。

自社ブランド車を安く買える社割制度

レクサスで働くなら避けて通れないのが、自分自身もレクサス車を所有するというイベントですが、ここには強力な社割制度が存在します。社員本人が購入する場合、驚くような特別価格や、超低金利のローンが適用されることが多く、憧れのレクサスオーナーに自分自身がなれる喜びを味わえます。最新のレクサスを駆って出勤し、その乗り心地や機能を自分自身の体験としてお客様に語ることが、営業マンとしての最大の武器になります。

また、一定期間ごとに最新モデルに乗り換えることを奨励する会社もあり、常にピカピカの愛車を維持できるのも魅力です。自分がオーナーだからこそわかる細かな使い勝手や、レクサスケアの便利さを熱量を持って伝えられることは、商談での成約率を大きく左右します。高価なレクサス車を所有することは決して安い買い物ではありませんが、それを圧倒的に有利な条件で手にし、自らのライフスタイルを格上げできるのは、この職業だけの特別な恩恵と言えるでしょう。

家族向けの保養所や提携施設が充実

トヨタグループの福利厚生網は、社員本人だけでなくその家族までも手厚くサポートしてくれます。全国各地にあるグループ専用の保養所や、提携している高級ホテル、レジャー施設を格安で利用できる制度があり、休日に家族を連れて贅沢な時間を過ごすことができます。日々の激務から離れ、一流の施設でリフレッシュすることは、再びお客様に最高のおもてなしを提供するための大切なエネルギー源となります。

実際にこれらの施設を利用した社員からは、「レクサスの看板のおかげで、家族に素晴らしい体験をさせてあげられた」という喜びの声がよく聞かれます。自社ブランドが提供する価値を、プライベートでも体感できるような環境が用意されているわけです。高級ブランドの一員として、自分たち自身も質の高いサービスを受けることで、審美眼が磨かれ、それがまた接客の質を向上させる。そんな、仕事とプライベートが良い意味で繋がっているような感覚を味わえるのは、レクサスというブランドならではの待遇の面白さだと言えます。

「おもてなし」を支える営業職のハードな毎日

高年収と手厚い福利厚生を手に入れるためには、それに見合うだけの「修行」と「献身」が求められます。レクサスの営業職が日々どのようなプレッシャーと戦っているのか、その過酷な側面にも触れておく必要があります。

マナーや所作を叩き込まれる富士の研修

レクサス店に配属される営業マンは、富士スピードウェイに隣接する専用の研修施設「レクサス・カレッジ」へと送り込まれます。ここでは、単なる車の知識だけでなく、高級ホテルさながらの立ち居振る舞いや、言葉遣い、そしてレクサスが掲げる「おもてなし」の哲学を徹底的に叩き込まれます。歩き方一つ、お辞儀の角度一つにまで細かな指導が入り、合格点に達しない限り、一人前の「セールスコンサルタント」として認めてもらえない厳しさがあります。

現場に出た後も、この研修で得た高い基準を常に維持し続けなければなりません。お客様はレクサスというブランドに、車以上の「完璧なサービス」を期待して来店されるからです。自分自身の個性を出す前に、まずはブランドの型を完璧に身につける。そのための不断の努力が求められる毎日は、慣れるまではかなりの精神的負担になるはずです。しかし、この厳しい洗練を乗り越えた先に、他メーカーの営業マンには到達できないプロフェッショナルとしての風格が備わっていくのもまた、確かな事実です。

富裕層の顧客に合わせた車以外の勉強

レクサスのお客様は、経営者や医師、弁護士といった、いわゆる富裕層の方々が中心です。彼らと対等に会話を楽しみ、信頼を得るためには、車のスペックを暗記しているだけでは不十分です。ゴルフや時計、最新のレストラン情報から経済ニュース、果ては美術品や海外旅行の話題に至るまで、幅広い教養とアンテナが求められます。商談の時間の半分以上が車以外の世間話で終わることも珍しくなく、その「雑談の質」が成約を左右することさえあります。

仕事が終わった後や休日に、自腹を切って高級な体験をしたり、本を読んで知識を蓄えたりする努力が、レクサス営業には欠かせません。お客様が普段どんなものを見て、どんな価値観で暮らしているのかを理解しなければ、心に響く提案はできないからです。正直なところ、この「車以外の勉強」に終わりはなく、常に自分をアップデートし続けなければならないプレッシャーは、他の営業職にはない独特のハードさだといえます。ただ、そうして磨かれた人間力は、一生モノの財産になることもまた間違いありません。

事務作業が閉店後に始まる残業の多さ

レクサス店では、営業マンが接客に割く時間が非常に長いため、見積書の作成や車両の手配、ローンの審査といった事務作業は、どうしても店舗が閉まった後に回されがちです。お客様が帰られた後の静まり返ったショールームで、深夜までパソコンに向かう姿は、レクサス営業のリアルな日常の一コマです。おもてなしを優先するがゆえに、自分自身の仕事が後回しになってしまうという、ジレンマを抱えながら働いているスタッフは多いです。

また、レクサスオーナーは多忙な方が多いため、お客様の都合に合わせて早朝や深夜に対応を迫られることもあります。単に台数を売って終わりというわけにはいかず、膨大な事務手続きを完璧にこなさなければならない責任感は相当なものです。一台の成約の裏には、目に見えない何時間もの準備と事務作業が隠されているわけです。華やかに見える仕事ですが、その足元はこうした泥臭い作業と、決して短くない残業時間によって支えられているのが現場の姿といえます。

休日でも顧客から直接電話がくる環境

レクサスの営業職にとって、本当の意味での「休日」を確保するのは至難の業です。富裕層のお客様は、営業担当者の個人の携帯電話番号を知っていることが多く、休日に車がパンクした、操作がわからないといった連絡がダイレクトに入ってくるからです。「今、担当者が休みですので」という言葉をお客様に言わせないことこそがおもてなしである、という空気感があるため、休みの日でも携帯を手放すことができません。

たとえ家族と食事をしていても、お客様からの着信があればその場で対応し、必要であれば店舗やロードサービスの手配を行う。そんな24時間365日の緊張感が、レクサス営業マンには常に付きまといます。プライベートと仕事の境界線が曖昧になりがちなこの環境は、人によっては大きなストレスになるでしょう。しかし、そうした「いざという時に頼りになる」という姿勢こそが、厚い信頼と、将来の代替わり時の成約へと繋がっていくのです。この不自由さを、お客様との絆の証として受け入れられるかどうかが、レクサスで長く生き残れるかの分かれ目になります。

普通のトヨタ営業とは何が決定的に違うの?

同じトヨタグループで車を売る仕事でありながら、レクサスとトヨタ店では、まるで別の競技をしているかのような違いがあります。報酬の高さに見合う、その「違い」の正体を見ていきましょう。

厳しい選抜を勝ち抜いた精鋭の集団

レクサス店の営業スタッフは、最初からレクサスに配属される新卒を除けば、多くの場合、トヨタ店やトヨペット店などの一般店舗で圧倒的な実績を上げたエース級が選抜されてやってきます。メーカーが課す厳しい基準をクリアし、さらに販社内での熾烈な競争を勝ち抜いた人間だけが、レクサスのショールームに立つことを許されるのです。つまり、レクサス店は、自動車営業の世界における「オールスターチーム」のような場所です。

周りにいる同僚もすべて各店舗の元エースたちですから、お互いに切磋琢磨し合う環境は非常に刺激的です。一方で、それまでナンバーワンだった自分が、ここでは並の成績になってしまうという挫折を味わうこともあります。このレベルの高い環境に身を置き、洗練された技術を身につけられることは、営業職としてのキャリアにおいて最強の肩書きになります。蓋を開けてみれば、そこには選ばれた者にしかわからない誇りと、それ以上に厳しい自己研鑽の毎日が待っているわけです。

接客の質を保つための厳しい身だしなみ

レクサスの現場には「レクサス・ルック」と呼ばれる、極めて厳格な身だしなみの基準が存在します。スーツの色や形、シャツの襟の広さ、靴の磨き具合に至るまで、細かく指定されていることがあります。ブランドのイメージを壊さないために、清潔感はもちろんのこと、高級時計や小物の選び方にも一定の品格が求められます。トヨタ店のように、動きやすさ重視で少し着崩すようなことは一切許されません。

毎日完璧な状態で店頭に立ち続けるためには、衣装代やメンテナンス費用にもそれなりの金額がかかります。これもまた、高年収を得るための必要経費のようなものです。身だしなみを整えることは、自分を飾るためではなく、来店されるお客様への敬意を示すためのもの。その哲学を理解し、毎日鏡の前で自分を律することができるかどうかが、プロのセールスコンサルタントとしての第一条件になります。背筋を伸ばし、一分の隙もない姿で接客するその姿は、まさにブランドの生きる広告塔と言えるでしょう。

値引き交渉を一切しない独特の販売方法

一般的なディーラーの商談といえば、「あと数万円安くなればハンコを押すよ」という値引き合戦が付き物ですが、レクサスでは原則として値引きは一切行いません。定価で販売することが徹底されており、お客様もそれを承知の上で来店されます。これは営業マンにとって、価格という武器を捨てて、自分の人間力やサービスの質だけで勝負しなければならないことを意味します。

「安くするから買ってください」というお願い営業が通用しない世界は、実は非常に高度な営業スキルを必要とします。なぜレクサスにこれほどの価値があるのか、この車を持つことでお客様の人生がどう豊かになるのかを、言葉を尽くして語らなければなりません。価格で勝負しないからこそ、成約した瞬間の喜びはひとしおですし、何よりお客様と対等な立場でプロとしての提案ができる醍醐味があります。正直なところ、この販売スタイルに慣れてしまうと、値引き合戦に明け暮れる一般の営業職には二度と戻れないという人も多いです。

レクサス営業を目指すなら知っておきたい4つの注意点

高年収という果実を手に入れるためには、相応のリスクや制約も覚悟しなければなりません。入社後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、あらかじめ知っておくべき現実をお伝えします。

1:土日祝日は基本的に休めない覚悟

自動車ディーラーの宿命ですが、お客様が多く来店される土日祝日は、レクサス店においても最大の稼ぎ時です。週末に休みを取ることは冠婚葬祭などの特別な理由がない限り難しく、友人の結婚式に出るのにも一苦労するという話はよく聞きます。世間が休んでいる時に働き、平日(主に火曜日や水曜日)に休むというライフスタイルを受け入れられるかどうかが、最初にして最大の関門です。

家族や友人と休みが合わないストレスは、長く勤めるほど重くのしかかってくることがあります。子供の学校行事に参加できない寂しさを、高い給料で割り切れるか。あるいは、平日の空いているレジャー施設を満喫できるメリットを、不便さよりも優先できるか。このあたりの価値観の整理がついていないと、どんなに稼げても長続きはしません。レクサスというブランドの輝きは、多くの週末を返上して成り立つものであるという、冷徹な現実をまずは受け止める必要があります。

2:他メーカーの車では通勤できない暗黙のルール

レクサスの営業職として働く以上、基本的には自社ブランド(またはトヨタブランド)の車を所有し、それで通勤することが求められます。メルセデス・ベンツやBMWといった競合他社の車に乗って出勤したり、お客様の家を訪ねたりすることは、ブランドへの忠誠心を疑われる行為として、非常に厳しく見られます。店舗によっては、通勤車両のメーカーが明確に指定されていることも珍しくありません。

自分自身がレクサスのファンであり、その良さを誰よりも理解しているという姿勢が、商談の説得力に直結するからです。もしあなたが「仕事は仕事、プライベートでは好きな輸入車に乗りたい」と考えているなら、レクサスの営業職は窮屈に感じるかもしれません。自分自身がブランドの一部になるという覚悟。それは、乗る車や着るもの、果ては休日の過ごし方に至るまで、レクサスという色に染まることを意味します。この「染まる」ことを楽しめる人こそが、レクサスの世界で幸せに稼げる人なのです。

3:店舗の売上目標が個人の重圧になる

個人の年収がインセンティブで決まるとはいえ、店舗全体の売上目標(ノルマ)へのプレッシャーも相当なものです。レクサス店は一店舗あたりの投資額が巨額なため、経営側からの期待値も非常に高く設定されています。店舗全体で目標を達成しなければならないというプレッシャーの中で、成績が振るわない営業マンは、同僚や上司からの厳しい視線にさらされることになります。

特に新車の納期が遅れている時期や、不景気で高額車が動きにくい時などは、重苦しい空気が店舗を支配することもあります。おもてなしの笑顔の裏側で、常に「数字」という冷酷な現実と向き合い続けなければなりません。精神的なタフさがなければ、このプレッシャーに押しつぶされてしまうでしょう。正直なところ、レクサス店は「売れている人」にとっては天国のような場所ですが、「売れない人」にとっては針のむしろのような、過酷な実力主義の世界であることを忘れてはいけません。

4:配属される販社で給与体系が変わる

レクサス店は、日本全国で一つの会社が運営しているわけではなく、各地のトヨタ系販売会社が「フランチャイズ」のような形で運営しています。そのため、地元の有力企業が経営している店舗と、メーカー直営に近い大手が経営している店舗では、基本給やインセンティブの割合、昇進のスピードが大きく異なります。同じレクサスのバッジを付けていても、隣の県のレクサス店の同期の方が、実は年収が100万円以上高かった、という事態も十分に起こり得ます。

もしレクサスへの転職を考えるなら、その店舗をどの会社が運営しているのか、過去の平均年収はどの程度なのかを、事前に詳しくリサーチしておくことが極めて大切です。地場資本の会社であれば、その土地の有力者との繋がりが強く売りやすい半面、給与水準は地域の相場に引っ張られるかもしれません。逆に大手資本であれば、制度は整っていますが、その分競争も激しくなる傾向にあります。自分にとって最適な「戦場」をどこに設定するか。その選択が、数年後の年収額を決定づけることになります。

まとめ:高級ブランドの顔として稼ぐということ

レクサスの営業職は、平均500万円から800万円、トップ層なら1,000万円を超える年収を手にできる、自動車業界でも屈指の高待遇な職種です。トヨタグループという安定した基盤の上で、高級ブランドならではの華やかな舞台と、富裕層のお客様との深い交流を経験できるのは、何物にも代えがたいキャリアとなります。しかし、その高い報酬の裏には、完璧なマナーを身につけるための富士での厳しい研修や、休日でもお客様を第一に考える献身、そして価格交渉ができない中で人間力だけで勝負するハードな毎日があるのも事実です。単にお金のためだけでなく、自分自身を一流のビジネスパーソンへと高め、ブランドの一部として生きる覚悟がある人にとって、レクサス営業という仕事は、努力に見合うだけの最高の対価を返してくれる場所になるはずです。

もし本気でこの世界を目指すのであれば、まずは自分が希望する地域のレクサス店を運営している販社を特定し、その会社の採用実績や求める人物像を詳しく確認することから始めてみてください。

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